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五文字 (1)

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                      「海月澄無影」

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    <五文字 (1)
目次> 本コーナーの漢語

01独座大雄峰   02白雲抱幽石  
03信則人任焉     04心和得天真  
05風景一時新      06春風弄新陽 
07三碗不過岡   08蝉噪林逾静    
09春来喜気迎     10花無心招蝶  
11天下有常然      12松高白鶴眠 
13成大事在胆   14本来無一物    
15観白雲幽石      16常行一直心  
17博學而篤志      18志士惜日短 
19歩々是道場   20潜心観道妙     
21乾坤只一人     22千山添翆色  
23心清意自閑      24山峰染月寒 
25志気之帥也   26紅爐一点雪
27無心帰大道     28浮生夢一場  
29月落不離天      30天高群星近 
31日々是好日   32光明無背面
33善因招善果     34泥佛不渡水  
35山色清浄身      36更参三十年 
37渾身寒如氷   38家和萬事成
39水急不流月     40氷凌上走馬  
41一念萬年去      42松無古今色 
43蛟龍得雲雨   44一身如雲水
45歩々起清風     46万里弌條鐵  
47日出海天清      48春来草自生 
49万里無片雲   50海月澄無影

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           五文字 (1)





■01独座大雄峰」=どくざだいゆうほう
「どくざだいゆうほう」~ただ坐るのみ。=平凡でいい、今ここにいること(一人静かに坐っていること)が奇跡であり、有り難いことなんです。他と比べる必要はありません。「座=坐」字は土の上に二人が並んだ型です。仏と凡夫「仏凡同居」であり、両者の対話が多いほど心は豊かになるのです。大雄峰は百丈禅師が住んだ江西省百丈山の別名。
  【大智禅師(懐海)「碧巌録」】M

















■02
白雲抱幽石=はくうんゆうせきをいだく
白雲が大きな石をいだいている景観。静かな無心の境地をあらわした言葉。
『重巌に我れト居す。鳥道、人跡を絶つ。庭際何のある所ぞ。白雲、幽石を抱く。ここに住むこと凡そ幾年、しばしば春冬の易るを見る。語を寄す鐘鼎の家。虚名、定らず益なし』の一節より。 【謝霊運・漢魏六朝】
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■03
信則人任焉」=しんなればすなわちひとにんず
誠実な人は、他人から安心して全て任せられる。(任道の心得)  【論語】F



















■04
心和得天真 」=こころわすればてんしんをう 
心を和やかにすれば、天真を得られる。自我を抑えて他に和することが大切。 【李白・唐】

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■05
風景一時新」=ふうけい いちじあらたなり 
風景が一新して生き生きしている。Y


















■06
春風弄新陽=はるかぜしんようをろうす
春風が新春をもてあそぶように吹いている。春の訪れの喜び。 【戴復古・宋】
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■07
三碗不過岡」=さんわんこうをすぎず
酒を三杯飲めば峠を越すことはできない。おいしい酒があるという意味。『水滸伝』で峠の酒屋に掲げられる句。 【水滸傳・漢魏六朝】
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■08
蝉噪林逾静」=せみさわいで はやしいよいよしずか
~鳥啼山更幽と続く王籍(おうせき)の詩の一節。蝉が泣き止んだ後の静けさを詠ったもの。   【王籍】Im
























■09
春来喜気迎
=はるきたりききむかう
春が来て良い事も沢山きて喜ばしい気運が訪れる。【~】
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■10
花無心招蝶=はなはむしんにしてちょうをまねく
生命あるものは無心のままに天地の道理にしたがっている。 【良寛/江戸】
Re511









■11
天下有常然=てんかにじょうねんあり 
世の中には生まれながらの姿形がある。作為をせずに、そのままがよいのです。 【荘子】
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■12
松高白鶴眠」=松は高くしてはっかく眠る
高くそびえる松の上では、白鶴が羽を休めて眠っている。(松鶴どちらも長寿の象徴であり、まことにめでたい光景)李白が山中に住む友を訪ねて作った幻想的な詩である。前句に「花暖青牛臥」(春の暖かい陽を浴びて花が咲き乱れる中で黒毛の牛が横になっている)がつく。  【李白「尋雍尊師隠居」 「唐詩選」】Os

























■13
成大事在胆=だいじをなすはたんにあり
大きな事業を成し遂げることは、何ものにも動じないその人の胆力による。 【宋名臣言行録・宋】

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■14
本来無一物=ほんらいむいちもつ
もともと万物は実体ではなく空にすぎないのだから、執着すべき対象は何一つないということ。真実の姿、仏性のあり方を捜し求めても、実体として捉えられるものはないのである。慧能の詩「菩提本無樹 明鏡亦非台 本来無一物 何処惹塵埃」(われわれのこの身は、菩提樹ではなく、心も鏡のようなものではない。本来、何も持っていないのだ。だから、煩悩の塵などはふりかかりようがない)より。 【六祖壇経・唐】
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■15 観白雲幽石=はくうんゆうせきをみる
ゆったりと流れる白雲やどっしりとした石を眺めて幽玄な世界に入る。 【菜根譚・明】
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■16
常行一直心=つねにいちじきしんをぎょうず
いつでもどこでも心を集中して雑念のない、分別や執着をなくした素直な心を保ち続けること。 禅宗では坐禅そのものを指す。菩薩心(悟りを求める心)と同義である。 【六祖壇經・唐】
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■17 博學而篤志」=ひろくまなびて、あつくこころざす
広く学び、学んだことはしっかり覚える。  【論語】Hn



















■18
志士惜日短=ししはひのみじかきをおしむ
志の高い人は日の短さを惜しむ。 【傅玄・漢魏六朝】
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■19 歩々是道場」=ほほこれどうじょう
私達の一歩一歩、言動の一つ一つが修行である。白隠禅師の「地限り・場限り」(今一生懸命になること)、弘法大師の「一足三礼」(一歩ずつ参拝の心で歩く)も同義。類義語に「歩歩清風起」あり。
禅者は6尺前方を見て、虎視牛行(虎のような眼をもち牛のようにゆっくり歩く)であれ。   【槐安国語・唐//禅林類聚・元】Hj


















■20
潜心観道妙
心を潜め考えれば、道の玄妙深遠がわかる。 【倪瓉】Hdh



























■21
乾坤只一人」=けんこんただいちにん
「宇宙無双日  乾坤只一人」より。宇宙に太陽は二つ無し、天と地のあいだに私ひとり。   【五燈会元、 嘉泰普燈録】
Re525








■22 千山添翆色=せんざんすいしょくをそう
見渡す限り山また山、その中に鮮やかな緑が点在する。 【~】
Re522










■23
心清意自閑=こころきよければいおのずからかん
心が真っ直ぐで邪念がなければ、気持ちも自然と騒がしく乱れることはありません。【~】
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■24 山峰染月寒=さんぽうつきをそめてさむし
峰々は月光に白く染まって寒々としている。澄み切った冬夜の情景。 【簡文帝・漢魏六朝】
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■25
志気之帥也=こころざしはきのすいなり
志=思想や精神は気の総大将である。思想が確立し精神がしっかりしていれば、おのずから気力が充実する。 【孟子】
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■26 紅爐一点雪=こうろいってんのゆき
燃えさかる炉の上の雪はすぐに消える。(この世は無常ではかないもの) 【碧巌録・宋】
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■27
無心帰大道=むしんなればだいどうにきす
心が無(汚れ無き純粋であり、先入観やとらわれ、はからいが全くない境地)の状態であれば、自然に大道(至道)が備わってくる。精神の空白状態や、ポカーンとした恍惚境を意味するのではなく、ああこう作為したり、何かやと所捨分別する心のないことをいう。大道とは菩薩、悟りのことであり、茶道の奥義とも考えられる。平常心の境涯に徹することが無心なのであり、道は自ずから開けてくるのである。【古尊宿語録・明】

Me27









■28
浮生夢一場=ふしょうゆめいちじょう
はかなき人生は一場の夢を見たに過ぎない。【王庭筠・宋】
Re28




■29
月落不離天=つきおちててんをはなれず
月は西に沈んでも天を離れないという自然の真理を語っています。「水流元在海 月落不離天」より。  【五灯会元・宋】
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■30 天高群星近 」=てんたこうして ぐんせいちかし
天は高く晴れて、無数の星がとても近くに見えます。01v



















■31
日々是好日 」=にちにちこれこうにち
どんな日でも毎日は新鮮で最高にいい日なのです。いつも心地よい日が続く。(執着・煩悩を断たないと、とても無理です) 自己中心的考えを取り去って、美なるもの真なるものを見つけてゆくこと。今日という貴重な日を大切に精一杯過すことの重要性を教える言葉である。  【雲門文偃禅師「碧巌録」・宋】2g
























■32
光明無背面 」=こうみょうはいめんなし
仏心の光明には表裏はありません。(満辺なく降り注いでいる)2gg


















■33
善因招善果 」=ぜんいんはぜんかをまねく
よい行いはよい結果をもたらす。(当たり前にすることが大切です)2m


















■34
泥佛不渡水=でいぶつみずをわたらず
「~神光照天地」と続く。粘土で出来た仏さまは水に弱いという意味。神光のみが一切を照らす。「神光」は「心光」であり、何ものも犯すことができない純粋な人間性のことです。同意語に「木仏不渡火 金仏不渡炉」がある。偶像崇拝を非難した言葉である。石像は尊ぶと同じくらいに、そこかしこにある幽石も拝める心が大切である。  【碧巌録・宋】
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■35 山色清浄身=さんしょくしょうじょうしん
美しい山の存在そのものが清浄な仏の姿である。清らかな悟りの境地。【~】
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■36
更参三十年 」=さらにさんぜよさんじゅうねん
修行には満足や慢心は禁物である。更に更に修行せよ。2c

















■37
渾身寒如氷 」=こんしんさむうしてこおりのごとし
寒いときには、寒さに徹しなさい。(渾身=全身)

Re5137









■38
家和萬事成
=いえわしてばんじなる
足許をしっかり固めないと大事をなす~大願成就はできない。【~】
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■39 水急不流月=みずきゅうにしてつきをながさず
急流に映る月は流れに揺れているが、流されてはいない(急流であっても流れ去ることはない)。このように不動の心をもつことが大切です。次々と湧き出る煩悩や妄想によって乱されても、仏性の清浄な本質は不変なのです。 【碧巌録・宋//禅林類聚・元】
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■40 氷凌上走馬=ひょうりょうじょうに、うまをはしらす
不可能に近い危険な行為だからこそ、絶妙の技を編み出して事が為し遂げられるのである。【~】
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■41
一念萬年去=いちねんばんねんにしさらん
一念は短くなく、万年は長くもない。一念即万年、万年即一念であることを悟れ。 【~】
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■42
松無古今色=まつにここんのいろなし
松や柏の木は一年中変らぬ緑色をしていることから、長寿を讃え、さらなる多幸を祈る。転じて、真理は昔も今も変らず私達を照らし続けているを表している。~竹有上下節と続く。「松樹千年翠」と同趣旨。
 【白居易詩/唐=夢窓国師語録/鎌倉】
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■43 蛟龍得雲雨=こうりゅううんうをうる
蛟竜が雲や雨を得て、池から天に昇って竜になる。賢者や英雄が時期を得て活躍すること。  【藤田東湖「題菊池容齋圖」】
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■44 一身如雲水 」=いっしんはうんすいのごとし
修行僧の身は、雲や水のように自由で自然である様。3c


























■45
歩々起清風
=ほほせいふうおこる
一歩一歩の歩みが修行であり、爽やかな情景とともに悟りの境涯に至る。「歩歩是道場」と同義。【~】
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■46 万里弌條鐵 」=ばんりいちじょうのてつ
果てしなく長い一筋の鉄線がずっと伸びていることで、混じりけのない天地一体の境地である。修行や座禅の時に雑念がなく、正念が持続していることに例えられる。天地を貫く尊い仏性の象徴でもある。  【傳燈録/人天眼目・宋】3b 


























■47
日出海天清 」=ひいでて、かいてんきよし
日が出れば海も空も澄んでよく見渡せる。前句に「雪消山岳露」(雪が消えると山の姿がはっきりと見える)がつく。転じて、煩悩、妄想がなくなれば心の眼がよく見えるようになる。3d【五燈会元続略・清】

















■48
春来草自生=はるきたらばくさおのずからしょうず           
春が来れば草は自然に芽吹きます。前句に「秋到黄葉落」(秋になると黄色くなった葉が落ちてゆく)がつく。私達の身の回りの営みの中で生き生きと現れる、万法自然の尊い生命のはたらきを描いている。【虚堂録・宋】
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■49 万里無片雲=ばんりへんうんなし
雲一つ無く晴れ渡った青空。万里は人心、片雲は雑念の例えであり、煩悩がすっかり消え去った清々しい解脱・大悟の心境である。【景徳伝灯録・北宋】
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■50 海月澄無影 」=かいげつすんでかげなし
海に映る月は影もなく澄んでいます。私達の心もイライラせずに澄み切りたいですね。  【臨済録】
 
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