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五文字 (19)

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 <五文字 (19)
目次> 本コーナーの漢語

901梨花白雪香     902流水寒山路     903柳色黄金嫩
904笠重呉天雪     905驪珠尽撃砕     906嶺上多白雲
907緑水繞青山     908林下十年夢     909両頭共坐断
910両頭倶截断     911一擲賭乾坤     912開門多落葉
913花開酒國春

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五文字(19)




■901梨花白雪香」(りかははくせつにしてかぐわし)
梨の花は白雪のように清潔で香り高い。前句に「柳色黄金嫩」(柳の色は黄金のように気高い柔らかさである)がつく。初春の一日、穏やかな日差しを浴びて大自然の万物夫々が力いっぱい輝いている様。【李白詩・唐】
M901






■902流水寒山路」(りゅうすいかんざんのみち)
静かな山中の細道を渓流に沿って歩いてゆく。後句に「深雲古寺鐘」(低くたれこめた雲の奥の方から古寺で撞く鐘の音が響いてくる)がつく、五山文学の権威絶海中津の詩中の一節である。緊張感にも似た三味の境地、その中に鳴り響く清らかな音の心地よさを詠っている。【蕉堅稿・室町時代】
M902






■903柳色黄金嫩」(りゅうしょくはおうごんにしてやわらかし)
柳の色は黄金のように輝きながらも柔らかい。後句に「梨花白雪香」(梨の花は白雪のように清らかな純白で芳香を放っている)がつく。万物が夫々の輝きを精一杯表している様の描写である。【李白詩・唐】
M903






■904笠重呉天雪」(かさはおもしごてんのゆき)
呉の地を行脚した時は笠が重くなるほど雪に降られた。後句に「鞋香楚地花」(楚の地に行くと一面に咲き誇る花の香りが草履に移るようだった)がつく。いかなる状況でも、とらわれの心を起こすことなく日々を送ることであり、行雲流水の境地である。【詩人玉屑・宋】
M904






■905驪珠尽撃砕」(りしゅことごとくげきさいす)
黒竜の顎の下の珠を打ち砕くこと。前句に「手把白玉鞭」(白玉の鞭を手にとって)がつく。「驪珠」とは、黒竜の顎の下にあるという尊い玉であり、悟りの心の例えである。悟りを打ち砕くことにより、更に得がたい真の悟りを手に入れること。【碧巌録・宋】
M905






■906嶺上多白雲」(れいじょうはくうんおおし)
山の上は白雲に覆われている。皇帝に山中閑居の楽しみを尋ねられた時の六朝文人/陶弘景が作った詩の一節である。【華陽陶集・漢魏六朝】
M906






■907緑水繞青山」(りょくすいせいざんをめぐる)
緑樹を映している流れが一筋、青山を巡っている。前句に「数片白雲篭古寺」(山の中腹の古寺を数片の白雲が包んでいる)がつく。清らかな心境で眺める、鮮やかな光景描写である。【普灯録・宋】
M907






■908林下十年夢」(りんかじゅうねんのゆめ)
山林の中で十年間もの間厳しい修行をして、悟りを求めてついに光明を得ることができた。続いて「湖辺一笑新」(湖のほとりに立ってこの上ない喜びに包まれて大笑いしている)となる。喧騒を離れて最高の道を求め続ける修行者の姿である。【禅林句集・室町時代】
M908






■909両頭共坐断」(りょうとうともにざだんす)
善悪・苦楽などの対立する考えを全て断ち切れば、融通無碍の自由な世界が現れる。続いて「八面起清風」(あらゆる方向から清らかな風が吹いてくる)となるのである。全ての対立を超越すれば、平穏無事の境地が得られる。【五燈会元続略・清】
M909






■910両頭倶截断」(りょうとうともにせつだんす)苦楽、生死、善悪などの全ての対立を超越して無執着の境地に至ること。「両頭倶坐断」も同義。無門関巻末の黄龍三関には「凡聖路頭倶截断」(聖も俗も共に断ち切ってしまう)と表現されています。【槐安国語・唐】
M910






■911一擲賭乾坤」(いってきけんこんをとす)
天下をかけて一度さいころを投げる意から、運を天にまかせて大勝負をすること。楚の項羽と漢の劉邦の戦を追憶した韓愈の詩中の「真(マコト)に一擲を成して乾坤を賭(ト)す」 に基ずく。【韓愈詩「過鴻溝」・唐】
M911






■912開門多落葉」(もんをひらけばらくようおおし)
前句に「聴雨寒更尽」がつき、雨音を聴いているうちに寒い夜更けが過ぎ、夜が明けて門を開けてみると一面に葉が落ちていた。
夜中の雨音は軒端をたたく落ち葉の音だったという幽寂な閑居の風情。「開門」とは悟りを開くという意味もあり、悟りを開いた瞬間を表しているとの解釈もある。【無可上人/詩・唐】
M912





■913花開酒國春」(はなはひらくしゅこくのはる)春になって辺り一面に花が咲き誇っており、まるで酒に酔って別天地にいるような心地よい境地である。【金農・清】
M913






■914





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