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四文字(14)

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<四文字 (14) 目次 >    本コーナーの漢語

651南泉斬猫     652如愚如魯     653怪馬一鞭
654趙州狗子     655不酤酒戒     656久遠実成
657怨親平等     658真正見解     659一字三礼
660十界互具     661止啼黄葉     662雲在嶺頭
663一心不生     664雲門一曲     665円陀陀地
666雲表清露     667雲収万岳     668維摩一黙
669一帰何処     670暗香浮動     671安眠高臥
672一以貫之     673闇室蔵灯     674悟無好悪
675好雪片片     676江月松風     677吾唯知足
678教外別伝     679硬剥剥地     680孤明歴歴
681光陰可惜     682曠然自適     683金毛獅子
684空華万行     685桂花露香     686夏有涼風
687渓水山雲     688下絶己躬     689円同太虚
690箇箇円成     691錦上鋪花     692迥然独脱
693句句相投     694話尽山雲     695眼蓋乾坤
696葵花向日     697寒松一色     698久立珍重
699実相無相     700至道無難
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 四文字(14)



■651南泉斬猫」(なんせんざんびょう)
南泉和尚が弟子達との猫問答の末やむなく猫を斬った故事に基ずく。後で話を聞いた趙州高弟は頭に草履を載せて答えとした。人生の難問には正解が見つからなくても、頭で考え行動するのでなく、積み重ねた瞬発力が大切であるとの教え。【無門関・宋】
Mm32







■652如愚如魯」(ぐのごとくろのごとし)
ささやかで目立たない仕事を黙々として、利益や売名行為には眼をくれない人が真の人格者<如愚如魯>の人なのです。【道元禅師説話・鎌倉】
Mm33







■653怪馬一鞭」(かいばいちべん)
優れた馬は一鞭入れればよく走るように、優れた人は他人の一寸との忠告だけでその真理を理解すること。「快人の一言、快馬の一鞭」【道元禅師説話・鎌倉】
Mm34







■654趙州狗子」(じょうしゅうくす)
狗子とは犬のことであり、犬の仏性有無についての返答に趙州禅師は一言「無」と答えた。趙州禅師の真意は「体=仏性」であり、仏性を精神でなく物質として捉えると無であるが、精神的には有なのである。従ってこの問答で仏性はあると言っているのである。【無門関・宋】
Mm35







■655不酤酒戒」(ふこしゅかい)
仏教には十六条の戒法があり、三帰戒と三聚浄戒と十重禁戒である。十重禁戒の中にある不酤酒戒は酒に溺れないことであり、酒の売買も禁じている。【釈尊関連説話・】
Mm36







■656久遠実成」(くおんじつしょう)
釈尊が悟りを得たのは、極めて遠い過去~永遠の昔から何度も生まれ変わって修業を積んで仏陀となったのであるとの考えをいう。【釈尊関連説話・】
Mm37







■657怨親平等」(おんしんびょうどう)
恨みある敵でも、信愛する人と平等に接しなさいとのこと。恨みを抱くな、短気を起こして友情を破るなとの意。我々俗人には難しいですが。【釈尊関連説話・】
Mm38







■658真正見解」(しんしょうのけんげ)
表面的な飾り欲望に引きずられないで、本物(真正)の悟りの境地(見解)を得なさいとの教え。現世の地位名誉などの装身具が如何に立派でも、あの世では何の価値がないことを知るべきです。【臨済録・宋】
Mm39








■659一字三礼」(いちじさんらい)
写経をする時に、一字書く度に礼拝を三度すること。何事もさせていただいているという感謝の気持ちが大切なのである。してやっているなどの気持ちがあると、主客転倒もはなはだしいのである。【仏教説話・】

Mm40






■660十界互具」(じゅっかいごぐ)
人間における二面性を仏教では十の世界(六凡と四聖)に分ける。六凡と四聖の世界は全てが互いに備わっていることを十界互具という。菩薩の心、地獄の心夫々に現れたり消えたりするので、菩薩の心を多くするように心掛けるべきです。六凡とは<①天②人③修羅④畜生⑤餓鬼⑥地獄>であり、四聖とは<①声聞②縁覚③菩薩④仏>である。【仏教説話・】

Mm41






■661止啼黄葉」(していこうよう)啼いてダダをこねる子供に黄葉をあげて泣きやませること。黄葉とはもみじ葉のことだが、禅宗の隠語ではお金のこと。しかしお金は単なる例えであり、要は子供を泣きやませるほどの力が大切であるということ。【宏智禪師廣録・宋】
Mm42






■662「雲在嶺頭」(くもはれいとうにあり)
雲が山の頂にのんびりと浮かんでいる様。あらゆるものが自然の成り行きにまかせて、日々の営みを繰返しています。虚堂智愚の語句「雲在嶺頭閑不徹 水流澗下太忙生」による。【虚堂録・宋】
Mm43






■663「一心不生」(いっしんしょうぜず)
真実ありのままの姿を見るのには、取捨選択の心を起こしてはいけないとの教え。中国禅の第三祖・僧燦(鑑智禅師)の編纂になる「信心銘」の一節。【信心銘・漢魏六朝】
Mm44






■664雲門一曲」(うんもんのいっきょく)
「雲門曲」とは中国伝説上の帝王黄帝により作られたという楽曲のことであり、転じて雲門禅師の深遠にして理解し難い教えや教化方法を表している。「雲門の一曲とはどんなものか」に対し雲門禅師は「十二月二十五日」と答えている。【五燈会元・宋】
Mm45







■665円陀陀地」(えんだだち)
円形・円満であることの形容。欠けることも汚れることもなく美しく整って丸い様。心の円満さ、仏性の完全性を表す。略して「円陀陀」とも表現される。【圓悟語録・宋】
Mm46






■666雲表清露」(うんぴょうのせいろ)
雲上の世界にある清らかな露。尊い別世界にある清浄な滴であり、転じて仏世界の無垢の教えを表す。「雲表」は雲の外、雲上界のこと。【西京賦・漢魏六朝】
Mm47







■667雲収万岳」(くもばんがくにおさまる)
立ち込めていた雲が山々に収まり消え去ってゆく様。転じて、修行の末、煩悩妄想が跡形も無く消え去り、尊い本性が表れる様を表している。「雲収山岳青」「雲去青山露」などの同義語句がある。【七仏通戒偈(法華経)・】
Mm48






■668維摩一黙」(ゆいまのいちもく)
真理についての見解を求められた維摩居士が一言も発せずに沈黙で答えたのを文殊菩薩が讃えたという故事による。真理について言葉で説明すると核心から遠のき、沈黙こそが最も雄弁な説法であることを示す。【御選語録・清】
Mm49







■669一帰何処」(いちいずれのところにかきする)
前句に「万法帰一」がつく趙州禅師への問いかけ語句である。万物全ての現象はただ一つの原理に落ち着くといわれるが、その原理なるものは一体どこに落ち着くのかとの意。【碧巌録・宋】
Mp50









■670暗香浮動」(あんこうふどう)
快い香気がどこからともなく流れて来る様。林和靖の「山園小梅」詩中の一節「疎影横斜水清浅 暗香浮動月黄昏」による。梅を「暗香疎影」と呼ぶ基となる。【林和靖詩・宋】
Mm51







■671安眠高臥」(あんみんこうが)
高い志を保ちながら世俗を離れて閑居して、眠たい時には穏やかに眠るという、諸々の煩わしさと無縁の日々を送っていること。禅の修業を完成した者の安らかな境地である。【五燈会元・宋】
Mm52







■672一以貫之」(いちもってこれをつらぬく)
終生一貫して一つの道(仁道)に従って歩むこと。「論語/里人篇」にある語句。禅僧が自らの信じるところに基づいて進んできたことを表明する場合に使われる。【論語・】
Mm53







■673闇室蔵灯」(あんしつにとうをかくす)
暗い部屋で灯明を隠すこと。頼りになるものを奪い去ることであり、迷いの暗闇の中にある状態。仏の知恵こそ暗闇の中の明りなのである。【拈八方珠玉集・宋】
Mm54







■674悟無好悪」(さとればこうおなし)
悟れば良いも悪いもないのです。迷いを生じるから周囲に振り回されるのあり、是非善悪は勝手な思い込みをしているに過ぎないのです。【信心銘・漢魏六朝】
Mm55







■675好雪片片」(こうせつへんへん)
素晴しい雪の一片一片の意。龐居士と修行者との問答「好雪片片 不落別処」(素晴しい雪だ、一片一片がぴたりぴたりと落ちるべきところに落ちている)に基ずく語句。【碧巌録・宋】
Mm56







■676江月松風」(こうげつしょうふう)江上に皓々と明月が照っており、松を吹き過ぎる風の音が聞こえる。あらゆる煩悩執着から解放された境地を、秋の夜のすがすがしさに例えている。【証道歌・唐】
Mm57






■677吾唯知足」(われただたるをしる)
私は自らの分がわかっているので、満足することを知っているの意。苦悩の原因である欲を持たないことであり、「少欲知足」と同義。四文字に共通する「口」を中心にして円を作る形で知られる。【~・】

Mm58






■678教外別伝」(きょうげべつでん)
釈尊が自らの後継者に摩訶迦葉を指名した時の語句「教外別伝不立文字」(文字に頼らない、経典以外の伝え方)に基ずく語句であり、禅仏教の基本である。【無門関・宋】

Mm59






■679硬剥剥地」(こうはくはくち)
立てようとした爪が剥がれるほど非常に硬いこと。崩すことも刻むこともできないほど、硬く結びついて離れることができない様子。只一つの真理は堅固不動であり、何も手を加えることができないのです。【碧巌録・宋】
Mm60_2









■680孤明歴歴」(こみょうれきれき)
人間誰しもが有している光明、清らかに輝く仏の本性が明らかに現れているのです。自らの心を照らし続けていれば、自ずから仏への道に通じているのです。【臨済録・宋】
Mm61







■681光陰可惜」(こういんおしむべし)
時間が過ぎ去っていくのを惜しまなければいけない。一瞬たりとも無駄に過してはならぬという修行者に対する戒めの言葉。禅の道場で打ち鳴らされる木板には「光陰可惜時不待人」の文字が記されている。【臨済録・宋】
Mm62







■682曠然自適」(こうねんとしてじてきす)
前句に「松老雲閑~」がつき、老いた松とのどかに浮かぶ雲を見上げて悠々自適の日々を過すこと。煩悩や妄想が全て取り払われて心にかかる何物もない安楽の境地をさす。【臨済録・宋】
Mm63






■683金毛獅子」(きんもうのしし)
金色の毛をした獅子であり、すぐれた人物の例え。修行で得た力が全身にみなぎり、鋭さに満ちた者をさす。このような力量を持って、衆生済度のために自らのあり方を変化させることを「金毛獅子変成狗」という。【雲門広録・唐】
Mm64







■684空華万行」(くうげまんぎょう)
まぼろしのように実体の無い行いをいう。空中に見える花が「空華」であり、心の迷いにより誤って作り出されるものである。【御選語録・清】
Mm65







■685桂花露香」(けいかつゆかぐわし)
香りの高い桂花は、宿る露までも香しいのです。転じて、様々な経験や修練を積み上げて磨かれた人の行いは全てに重みがあるの意。「桂花」とはカツラの木ではなく、木犀などの香木の総称である。【槐安国語・唐】
Mm66






■686夏有涼風」(なつにりょうふうあり)
無門慧開の語句「春には花が咲き、秋には月が輝き、夏には涼風が吹き、冬には雪が降る。それだけで充分だ。つまらぬことを心にかけずに過せれば、そのままが人生最良の日々である」に基ずく語句である。【無門関・宋】
Mm68







■687渓水山雲」(けいすいさんうん)
谷川の水と、山から沸き起こる雲。自由に流れる水と自在に湧き立つ雲。何物にも捕らわれることのない、無碍自在の境地の象徴。【~・】
Mm69







■688下絶己躬」(しもこきゅうをぜっす)
下には自らを支える何物もない。前句に「上攀仰無」(上にはすがるものがない)がつく。無に徹した結果得られる、天地一体の境地をさす。【続伝灯録・北宋】
Mm70







■689円同太虚」(まどかなることたいこにおなじ)
最高の真理は大空のごとく、一分の欠けることもなく余るところもなく円満である。「太虚」は虚空・大空のこと。【信心銘・漢魏六朝】
Mm71







■690箇箇円成」(ここえんじょう)
一人一人が少しの欠けるところなく円満に完成しているであり、仏の本性は皆生まれながらに具えているのです。自然界すべてのものが、真理を体現して成就している様をもいう。【続古尊宿語録要・明】
Mm72






■691錦上鋪花」(きんじょうにはなをしく)
きらびやかな錦の上に美しい花を敷きつめる。美しさの上に更に美しさを加えること。一般的には「錦上添花(花を添える)」が同義語である。【碧巌録・宋】

Mm73






■692迥然独脱」(けいねんどくだつ)
はるかに抜け出ている様であり、禅僧などの人並みはずれた高い境地を指す。「迥然」は、はるかな様をいう。【臨済録・宋】

Mm74






■693句句相投」(くくあいとうず)
師と弟子との問答がぴったりと合致して正しい教えに適っている様。心の働きが相応して実現する状態である。【碧巌録・宋】
Mm75






■694話尽山雲」(わしつくすさんうん)
「話尽山雲海月情(話し尽くす山雲海月の情)=名利や損得を一切忘れて、心を開いて清らかに時間の限り話し合うこと」に基ずく語句。<山雲海月>は四季の風物であり、全世界のあらゆる存在を指している。【碧巌録・宋】
Mm76







■695眼蓋乾坤」(めけんこんをおおう)
その鋭い眼は森羅万象すべてを覆い尽くしている。前句に「気呑仏祖」(その堂々たる気概は仏や祖師をも飲み込んでいる)がつく。優れた禅修行者の人並みはずれた意気を称えた表現である。【続古尊宿語録要・明】
Mm77







■696葵花向日」(きかひにむかう)
「葵花」はヒマワリの花であり、常に太陽に向っている様をいう。雑念をまじえずに目標に向って一心不乱に専念していること。忠誠心を持って君主を仰ぎ慕う様子にも用いられた。【従容録・宋】
Mm78







■697寒松一色」(かんしょういっしょく)
臨済義玄に対する大慈禅師の答え「寒松一色千年別・・」に基ずく語句。寒中に佇む一本の松は、変らぬ緑を保ち続けている様。【臨済録・宋】
Mm79







■698久立珍重」(きゅうりゅうちんちょう)
長い間立ったままでご苦労様。師の説法を立ったまま聴いている修行僧に対するねぎらいの言葉である。「珍重」とは他人の身体をいとう祈りの語句。別れる時の言葉としても用いられる。【臨済録・宋】
Mm80







■699実相無相」(じっそうむそう)
あらゆるものの真実の姿は、相対的な区別を離れた唯一絶対的のものである。日常的な分別では窺うことが出来ないあり方。釈尊の言葉の中にみられる。【無門関・宋】
Mm81







■700至道無難」(しどうはかたきことなし)
至高の道つまり悟りの世界は、難しいことは何もないのです。「信心銘」冒頭の言葉であり、次に「唯嫌揀択」(好き嫌いや選り好みを嫌うだけだ)と続きます。碧巌録においても、この語句についての趙州禅師の問答が取り上げられている。【信心銘・漢魏六朝】
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